米大手仮想通貨取引所コインベースは7日、英国金融行動監視機構(FCA)から投資サービスの提供を認可するライセンスを取得したと発表した。
今回の認可により、個人ユーザーは同社プラットフォームで初めて株式取引が可能になる。機関投資家・熟練トレーダー向けには仮想通貨・株式・商品の無期限先物へのアクセスが開放される。取得したライセンスは既存の電子マネーライセンスおよび仮想通貨事業者登録と同一の英国法人内に統合するとしている。
コインベースは昨年6月、ルクセンブルク金融監督委員会(CSSF)からEU全域での仮想通貨サービス提供を認めるMiCA(EU仮想通貨市場規制)に基づくライセンスをすでに取得済み。EU27カ国への単一ライセンスによるパスポーティングが認められており、今回の英国認可と合わせてEU・英国双方に規制基盤を確立した。
EUのMiCAが仮想通貨専用の統一規制を設け単一ライセンスで域内市場参入を認める設計であるのに対し、英国は既存の金融サービス法(FSMA)に仮想通貨を統合する原則主義的な枠組みを採る。規制の哲学は異なるが、消費者保護・市場不正規制・マネーロンダリング防止義務を柱とする点は共通している。
コインベースの英国担当キース・グロース氏は、今回の認可を「英国サービス参入以来最大の拡充となる」と述べた。
同社は仮想通貨・ステーブルコイン決済・貯蓄・借り入れ・株式・デリバティブを単一プラットフォームで提供する「エブリシング・エクスチェンジ(全ての取引所)」構想を掲げており、直近では英国向けの貯蓄・借り入れ商品をすでに提供開始している。
英国ではFCAが2026年に仮想通貨の包括的規制フレームワークを最終化しており、義務的な認可制度は2027年10月の施行が予定されている。コインベースは全面的施行に先立ち、今回の投資サービス認可を通じてトークン化現実資産の取扱いも含めたサービス拡充を進めている。