Bitget Walletは25日、予測市場プラットフォームのポリマーケット(Polymarket)ユーザー85万7,377人を対象とした90日間の行動調査レポートを公表した。アクティブユーザーの約60%が、初めてポリマーケットを利用した時点でDEX(分散型取引所)での取引経験がなかったことが判明した。
一般的な仮想通貨への入門経路は「ウォレット→DEX→スワップ→DeFi」とされてきたが、今回のデータはこの通説を覆す。
予測市場は「何を買うか」ではなく「何が起きると思うか」を問う設計であり、DeFiの知識がなくても参加しやすい。ユーザーはスワップや流動性プールを学ばないまま、自分の意見を持ち込む形でオンチェーン取引を始めているという構図が浮かぶ。
DEXよりもポリマーケットへの依存度が高いユーザー群では、90日間のポリマーケット取引約定数が平均1,194.5件に対し、DEX取引はわずか11.9件だった。プラットフォーム内で完結する行動パターンが鮮明で、仮想通貨の利用がDeFi全体に広がらず予測市場一点に集中するケースが多数確認された。
DEXを利用する場面でも、ステーブルコインのスワップや主要なL1・L2トークンの売買が取引量の79%を占め、ミームコインの割合は1%にとどまった。
ポリマーケットはポリゴン(Polygon)ブロックチェーン上で動作しているにもかかわらず、ユーザーのDEX取引量のうちポリゴン上で行われた割合は6%のみだった。資金の流れはチェーンの仕様ではなくアプリが決定しているとレポートは指摘する。
取引量10万ドル超かつDEX取引ゼロのいわゆる大口ユーザー層では、流入したUSDCの89%がプラットフォーム内のウォレット間で循環しており、取引所への資金引き出しは限定的だった。残高・取引・精算がプラットフォーム内で完結し、ブロックチェーンはあくまで裏側のインフラとして機能している実態が示された。
レポートはスポーツイベントとの連動にも言及している。2026年6月中旬のFIFAワールドカップ(FIFA World Cup)本格開幕期には、予測市場の1日取引高が60億ドル近くに達し、前週比で約5倍に拡大した。
同社はこの動きを「仮想通貨の話題を超え、大衆が大規模に流入している」と評価している。
同レポートは、予測市場ユーザーの特性を「アプリネイティブ・ステーブルコイン主体・イベント連動型」と定義した。
流動性プールの概念を知らないまま参加する層が中核を成しており、ウォレットや取引所にとっての示唆として、資金の入金・取引・決済をシームレスに提供し、ユーザーが技術的な仕組みを意識しなくて済む環境の整備が次の普及波を左右すると結論づけている。