CryptoRankが15日に公表したレポートによると、仮想通貨市場全体の時価総額が2025年9月の高値圏(約4.2兆ドル)から約50%下落し、2.1兆ドル前後で推移する中、ステーブルコインの市場シェアは7.6%から15%へ倍増した。
供給量自体は2,860億ドルから3,160億ドルへ約10.6%増にとどまっており、シェア拡大の主因は新規発行の急増ではなく、周囲の仮想通貨資産の価値が収縮したことによる分母の縮小だとレポートは指摘している。
CryptoRankはこの状況について「仮想通貨市場の調整局面においてステーブルコインがWeb3の中心的セグメントとして台頭した」と評価している。
2025年9月以降に積み上がった新規供給量304億ドルのうち、テザーが発行するUSDTは180億ドルを占め、全体の約59%を担った。一方、エテナ(Ethena)のUSDeは同年10月のバイナンスでの問題と市況低迷に伴う利回り低下を受けて84億ドルの供給減を記録した。
サークルのUSDCとスカイ(Sky)のUSDSの合計増加分は71億ドルにとどまり、トップ5圏外の中小発行体が合計で約140億ドル(約64%増)を押し上げる構図となっている。USDTとUSDCの2銘柄は依然として市場全体の83%を占有しており、上位集中の傾向は続いている。
成長率で突出したのは時価総額3億ドル超の銘柄を対象にした集計で、Paxosが発行するUSDGが360%増と首位に立った。次いでUSYC(324%増)、OndoのUSDY(233%増)、PayPalのPYUSD(143%増)、リップルのRLUSD(131%増)が続く。
これらはいずれも決済・金融系の大手企業が発行しており、2025年9月時点では10億ドルを下回る規模だったが、その後20〜30億ドル規模へと成長した。多くの銘柄に共通する特徴として、準備金からの利回りを保有者に還元する仕組みが挙げられる。
USDYとUSYCは米国債の利回りを直接付与するトークン化国債型で、PYUSDはPayPalのリワードプログラムを通じて還元する。USDTやUSDCが準備金収益を自社で保有するモデルとは一線を画す設計だ。


