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ビットコイン需給悪化、ストラテジー売却前から進行 回復の兆候は見られず=Wintermute

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仮想通貨取引・マーケットメイク会社のウィンターミュート(Wintermute)は9日、週次市場レポートを公開した。ビットコイン(BTC)は同週に約14%下落して62,000ドルを割り込み、2024年9月以来の安値水準となった。

市場ではストラテジーによるBTC売却が下落の引き金として注目されたが、ウィンターミュートは異なる見方を示した。同社は「32BTCという規模は軽微だが、4年ぶりの売却という事実が既に弱まっていた市場に追い打ちをかけた」としつつ、「ETFの資金フローとOTCデスク(取引所を介さない相対取引)の動向は、売却報道以前から需給の悪化を示していた」と指摘した。買い手は株式市場に向かい、BTCの下落を吸収する主体が不在のまま相場が推移していたという。

実際の売り手はストラテジーではなく米国の機関投資家だとウィンターミュートは分析する。約1か月前にBTCを70,000ドルから83,000ドルへ押し上げた米国勢が、今度は反対方向に動いたとしている。欧州とアジアの投資家は売り買いが均衡しており、今回の売り圧力は米国主導だと述べた。

ビットコイン現物ETFは5月30日まで10営業日連続で資金流出が続き、ローンチ以来最長の連続流出期間を記録した。累計流出額は約29.7億ドルにのぼり、5月の月間純流出は約24.3億ドルと2026年で最大となった。

マクロ環境も重荷となった。5月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が17万2,000人増と市場予想の約8万人を大きく上回り、米連邦準備制度理事会(FRB)の近期利下げ観測が後退した。

米10年国債利回りは4.55パーセントへ上昇し、ナスダックは週間で4.7パーセント下落した。ウィンターミュートは「好景気が悪材料として働く局面に戻った」と表現した。AI関連株の軟調に加え、スペースX(SpaceX)の新規株式公開(IPO)を前にした資金手当ての売りも重なったとみている。

ウィンターミュートは現時点での相場回復を確認できないとした。資金流入再開の兆候がなく、中間選挙に向けてマクロ環境が引き続き困難だとして、慎重な姿勢を維持している。

一方で、年間サポート割れや2026年最大のETF流出月という悲観材料の中で、長期資金が静かにこの水準での買いを入れているとの観測も示した。あくまで同社OTCデスクの観測として伝えており、底打ちの確認には至っていないとしている。

次の焦点として同社が挙げるのは6月12日に予定されるスペースXのIPOだ。「市場のリスク許容度を測るクリーンな指標になる」とし、IPOの消化がスムーズであれば相場にとって好材料、需要が鈍ければ市場全体の重荷になるとの見方を示した。

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