Progmatが運営するデジタルアセット共創コンソーシアム(DCC)は7日、日本国債のトークン化とステーブルコインを用いたオンチェーン・レポ取引の実現に向け、共同検討を開始することが判明した。日本経済新聞が報じた。
Progmatはブロックチェーンインフラを提供するスタートアップ企業。ワーキンググループは2026年5月にキックオフし、同年10月に報告書を公表する予定だ。
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新設したワーキンググループ(WG)には、ブラックロック・ジャパンや三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、大和証券、SBI証券、ステート・ストリート信託銀行などが参加する。
Progmatが2025年に相次いで設置した「オンチェーン完結型ST WG」(トークン化MMFを検討)、「トークン化法・株式ST WG」(株式STを検討)に続く、機関投資家向け第3弾の検討となる。
レポ取引は、国債などの証券を担保に短期で資金を貸し借りする取引。日本では取引の翌営業日に決済する「T+1決済」が標準だが、当日決済の「T+0決済」になれば、資金を即座に次の取引へ回せるメリットがある。
「オンチェーン・レポ取引」は、これをブロックチェーン上で完結させる仕組みで、DeFi(分散型金融)で活用されるレンディングプロトコル(資金の貸借を自動化する仕組み)を介して、24時間365日の即時決済を可能にする。
今回の構想では、レンディングプロトコルを介したオンチェーン取引で「T+0」決済を実現する。
日中(イントラデイ)でポジションを構築・クローズできるため、日締めのバランスシートに影響しない。これにより、銀行に課される自己資本規制(リスクウェイトやレバレッジ規制)の対象外となる可能性もある。
ステーブルコインの借り手は日中の短時間で資金を効率運用できる。貸し手(非居住者を含む)にとっては、国債担保の安全性と高い流動性を兼ね備えた運用手段となる。
WGでは法律・会計・税務・実務・技術の各観点から、トークン化方式の論点を具体的に整理する方針。報告書の議論と並行して、個別の概念実証(PoC)案件も先行・並走させる計画である。
海外では国債のオンチェーン化が先行している。米国の証券決済大手DTCCが2025年12月、米国債のトークン化を進めると公表。すでに3,300億ドル規模の取引がブロックチェーン上で行われており、伝統的金融とデジタル金融の融合が加速している。
国内のセキュリティトークン(ST)発行累計額は3,600億円規模に達するが、大半は不動産STなど個人向けの商品で、機関投資家向けの取引高度化は空白地帯となっている。
WGの報告書を踏まえた個別のトークン化国債組成プロジェクトを、2026年内に開始することが目標だ。


