米シークレットサービスは9日、米国と英国とカナダの当局が共同で1週間行った国際捜査によって、詐欺で盗まれた4,500万ドル(約72億円)超相当の暗号資産(仮想通貨)を特定したと発表した。
シークレットサービスは、被害者に返金する目的で1,200万ドル(約19億円)をすでに凍結したとも説明。他にも、詐欺の被害者に関連した合計2万以上の仮想通貨ウォレットを30超の国で特定したとも述べている。
今回の捜査は2026年3月に発表されたオペレーション・アトランティック。この捜査は、仮想通貨を狙って「承認フィッシング(approval phishing)」という手法を使う詐欺の取り締まりに特化している。
承認フィッシングの手法では最初に、信頼できるアプリやサービスのものと見せかけた偽物のポップアップやアラートを送りつける。それは多くの場合、仮想通貨投資に関連したものだという。
このポップアップやアラートを見た人が、依頼されたアクセス承認を行ってしまうと、攻撃者がその人の仮想通貨ウォレットを完全にコントロールできるようになる仕組みになっていて、攻撃者による送金が可能になる。
送金によって被害者のウォレットを一度離れてしまうと、トランザクションを取り消すことができないため、仮想通貨を取り戻すことが困難であるという特徴がある。
シークレットサービスは上述した以外にも、投資詐欺に関連しているとみられる3,300万ドル(約53億円)を特定しているとも述べ、この分は継続して捜査を行っていくとした。
発表でシークレットサービスの幹部であるブレント・ダニエルズ氏は以下のようにコメントしている。
なお、オペレーション・アトランティックは、シークレットサービスと英国家犯罪対策庁、カナダのオンタリオ州警察、オンタリオ州証券委員会が主導。英金融行為監督機構(FCA)や民間企業などが協力している。