RWA(現実資産)特化型のレイヤー1ブロックチェーンを開発するファロス・ネットワーク(Pharos Network)は、4,400万ドル(約70億円)のシリーズAラウンド完了を発表した。2024年11月に実施した800万ドルのシード調達と合わせ、累計資金調達額は5,200万ドル(約83億円)に達した。なおシード調達はライトスピード・ファクション(Lightspeed Faction)とハック・VC(Hack VC)がリードを務めていた。
今回のラウンドは、アジア系プライベートエクイティファンド、上場再生可能エネルギー企業、香港の規制下金融機関を含む非公開投資家グループがリードを務めた。
戦略的投資家としては、フォーチュン・グローバル500にも名を連ねる総合商社・住友商事が子会社を通じて参加。さらに仮想通貨専門の投資家として、フロー・トレーダーズ(Flow Traders)、SNZが加わった。
ファロス・ネットワークは、50兆ドル超とされるRWA市場を対象に設計された金融グレードのL1チェーンで、深層並列実行アーキテクチャとプロトコルレベルのコンプライアンス機能を備える。アント・グループ(Ant Group)元幹部が創業し、Alipayのインフラ開発などに携わったチームが開発を主導している。
共同創業者兼CEOのウィッシュ・ウー(Wish Wu)氏は、「今回の資金調達により、RealFi(現実資産を活用した分散型金融)を概念から実装フェーズへと加速させる。機関資本・リスクガバナンス・オンチェーンインフラが金融グレードのL1上で統合される環境を整えている」とコメントした。
また同社は、再生可能エネルギー大手GCLとのエネルギー担保型RWAの試験的取り組みに向けた戦略的資本パートナーシップを締結済みとしている。
現在ファロスは2025年5月に開始したテストネット「アトランティック・オーシャン(Atlantic Ocean)」を稼働中で、数百万ユーザー・数億の固有アドレスをオンボーディング済みとしており、メインネット立ち上げに向けた準備を進めている。
RWA市場では機関投資家の参入が世界的に拡大しており、住友商事の参加はこの分野における日本企業の関心の高まりを示す動きとして注目される。